2024.12.19ブログ
全国選抜小学生プログラミング大会で当教室の受講生が受賞しました!
こんにちは!タイムレスエデュケーションの日高です。
今年の7~9月にかけて、全国選抜小学生プログラミング大会が開催されていました。本大会の東京都大会で、当教室の受講生が努力賞を受賞したので、本日の記事ではそのことをご報告するとともに、受賞した作品がどのようなプロセスを経て完成に至ったのかをお話させて頂ければと思います。受賞者のお名前と作品名は、以下の通りです!
受講者名:元田喜惟(もとだきい)君
作品名:地震対策に役立つ知っ得アプリ
YouTubeでもアプリについて紹介しているので、こちらも是非ご視聴下さい!
また賞についての詳細は、大会主催者のページからご覧頂けます。
アプリの制作背景
今大会のテーマは「みんなのみらい」でした。そこで、みんなの明るい未来を作るのに役立つ作品を考えるため、喜惟君は最初にアプリの内容を検討しました!地震対策に役立つアプリの他にも、給食のレシピや栄養分などの情報を見られるアプリなど、候補となるアイデアを複数ノートに書き出しながら、頑張って考えていました。
そして7月の中旬から下旬にかけて、数週間ほど検討した後、最終的には地震対策に役立つ知識を身につけられるアプリを作ることに決めました。
地震対策アプリを作ることに決めた理由は、今年の元旦に起きた能登半島地震で、喜惟君の祖父母が被災したからです。この先またいつ起こるか分からない大地震に備えて、自分が祖父母に地震対策の方法を教えたくても、自分自身に知識が無いことにもどかしさを感じたようです。そこで喜惟君は、手軽に地震対策について学ぶことができるアプリを作れば、将来起こり得る大地震の被害を少しでも減らせるのではないかと考えました。そして夏休みの空いた時間を使って、スクラッチというビジュアルプログラミング環境で「地震対策に役立つ知っ得アプリ」の制作を進めました。
アプリの制作
アプリを作るにあたって、まずはどのような機能を入れるかを検討していました。クイズの機能を入れることはすぐに決まったのですが、もう1つ何か機能を追加したい様子で、悩んでいる時がありました。そこで、最初に別の案として考えていた給食の情報を閲覧できるアプリを参考にして、過去の大地震についての情報を見られる機能を加えることに決めていました。
この段階で2つの機能を設けることに決まったので、アプリには2つのコースを用意することにしました。コース1では、○×クイズが5問出題されるような形でプログラムを作ることにしていました。そして問題には、災害時の調理法に関するものなど、喜惟君や身の回りの人が知らない、かつ誰でも試せる内容を盛り込んでいました。例えば、ポリ袋1つでパスタを作ることはできるのか、水でカップラーメンを作ることはできるのかを問う、下記のようなクイズです。
喜惟君は実際にこれらの調理法を試して、ゆで時間3分のパスタは、ポリ袋だと9分で作れることがわかったそうです。また水でカップラーメンを作る場合は、20分と少し時間はかかるものの、美味しく出来上がったようです。このような知識は、大地震が起きて上下水道が止まった場合に役立つと考えて、喜惟君はクイズの内容を決めました。他にも、エレベーターにいる時に地震が起きた場合の対策方法に関するクイズなど、地震対策に関する本を自分で何冊も読んで調べながらクイズの内容を検討していました。コース1で出題されるこれらの問題に回答していくと、ポイントを1ずつ獲得できるようになっています。そして5ポイント貯まると、コース2を選択できるようになります。
次のコース2では、過去に起きた大地震や津波に関する情報を閲覧できるようになっています。例えば、1896年に起きた明治三陸大津波についての情報を見ることができます。
明治三陸大津波は、1896年に三陸沖で発生した地震に伴う大規模な津波で、約2万2千人の死者が三陸沿岸を中心に出たと言われています。喜惟君がこの災害を取り上げた理由は、当時の被害のことを忘れて被災地に戻った人たちが多く、1933年の昭和三陸大津波でも1千人以上の死者と行方不明者が出たからです。そして過去の地震で得た教訓を自分たちが生かす必要があると考え、コース2では過去の災害に関する情報を見られるような形でプログラムを作っていました。
さいごに
日本においては、いずれ起きるのではないかと言われている首都直下地震を含めて、大規模な災害がいつでも起こり得ます。そのため、喜惟君は自分の祖父母だけでなく、友達や全国にいる人たちにもこのアプリを利用して欲しいと考えています。パソコンやスマートフォンを通してこのアプリを利用すれば、地震対策についての知識を、誰もが気軽に楽しみながら身につけることができます。そして地震対策に関する知識を身につければ、将来どこかで大地震が起こった場合に、少しでも被害を減らせます。このような強い想いを持って、喜惟君がアプリを作ったことで、今回の受賞に繋がったのだと思います。元田喜惟君、この度の受賞本当におめでとうございました!!