2021.10.21ブログ
プロセッサの性能
皆様、こんにちは。代表の小林です。今までコンピュータについての記事(コンピュータは0、1で計算をする?、コンピュータで扱うデータ、コンピュータで扱う色情報、コンピュータで数値をどうやって表す?、コンピュータで扱う文字情報、マシン語、アセンブリ言語、そして高級言語へ、OSとは何?)を数回に渡って書いています。今回はプロセッサについて書きたいと思います。というのも、つい先日発表されたAppleのオリジナルチップM1 Maxが気になったからです。
プロセッサの種類
CPUは、Central Processing Unitのことで日本語でいうと中央演算処理装置となります。コンピュータで計算をする心臓部分ということになります。当然この性能が高いと処理する時間が速いということになりますね。昨年、AppleはOS-X以来使っていたインテル製のチップを使うのをやめて、独自のチップを使うようになりました。インテルはCPUのトップメーカーでしたが、半導体の加工技術(プロセスといいます)の向上に限界が見え始めており、それに対してAppleは不満を持っていたと伝えられています。そこで、インテル製のチップは諦め、ARMという別のCPUをベースとした独自チップを開発することになったということです。インテルはパソコン用途で多く使われていた x86と呼ばれる命令セットをつかったプロセッサを開発しています。多くのWindowsパソコンでは現在でも主流のプロセッサです。これに対し、ARMは組込機器用途で多く使われており、スマートフォンや多くの機械で採用されています。以前からiPhoneやiPadでは独自チップ Aシリーズを作っていましたが、昨年これのパソコン向けのハイエンドチップ M シリーズを開発したということです。
プロセッサの性能
CPUもさることながら、今回のM1 Maxで注目されているのはGPUです。GPUは Graphic Processing Unitのことで、グラフィック処理をするために特化したプロセッサのことです。CG(Computer Graphic)や動画などの画像処理において性能が高いとスムーズに動かすことができ、ゲーム用のパソコンなどではその性能が重視されています。Appleのノートパソコンはグラフィック性能は高くなかったのですが、今回大幅に性能をあげたということのようです。Mac Roumor によると、
- M1 8-core = 2.6 TF
- M1 Pro 14-core = 4.5 TF
- M1 Pro 16-core = 5.2 TF
- M1 Max 24-core = 7.8 TF
- M1 Max 32-core = 10.4 TF
ということで、M1 Max の32コア(処理するGPUが32個乗っている)の場合、10.4TF (Tera FLOOPS) ということです。Tera (テラ)は、キロ(1000倍)、メガ(1,000,000倍)、ギガ(1,000,000,000倍)の次の 1,000,000,000,000倍という意味です。FLOOPS (Floating point arithmetic Operation Per Seconds) はフロップスと読みますが、Floating Point Arithmetic (浮動小数点数演算)の operation (処理)が1秒間で何回できるかという単位です。10.4TFは、1秒で10兆回計算ができるという意味ですね。ゲーム専用チップを開発しているソニーのプレイステーション5の性能が、10.28TFということです。それを凌駕することになるということでコンピュータ好きがざわついているわけです。ただ、プレステの値段とMacBook Proの値段は随分違うので一概な比較はフェアではないかなとは思います。
まとめ
今回はプロセッサについて書きました。最近のCPUはコア数を増やすことで並列計算を多くして性能向上を図るのが通常なのですが、それに加え消費電力やグラフィック性能などいろいろな用途によって性能が決まってくるので、自分で使う用途を見ながら選べると良いですね。お役に立てば幸いです。
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