2023.03.27ブログ
コンピュータネットワークについて
こんにちは!タイムレスエデュケーションの日高です。今回のトピックは、私たちの生活にすっかり溶け込んでいる「コンピュータネットワーク」です。コンピュータネットワークとは、コンピュータ同士を接続して、互いにデータをやり取りするための通信網のことです。本日はコンピュータネットワークの分類や構成要素、接続形態などについて紹介しますので、是非最後までお読み下さい!
コンピュータネットワークの分類と構成要素
最初にコンピュータネットワークの分類について説明させて頂きます。コンピュータネットワークは、その規模によって「LAN」と「WAN」に分類することができます。LANはLocal Area Network、WANはWide Area Networkの略称です。そして、前者は学校や企業など限定されたエリア内にあるコンピュータネットワークのことを言います。また後者はより広域なネットワークを意味します。私たちが普段利用しているインターネットは、LANやWANなど色々な規模のネットワークを互いに接続しています。
次に、コンピュータネットワークを構成する要素に関して、LANの例を用いてお話します。LANには、パソコン以外にもプリンタやハードディスクなど、ネットワークに対応した様々な種類の機器が接続されます。そして「ハブ」と呼ばれるケーブルを集線・延長してネットワークを構成する装置にそれぞれの機器を接続すると、ネットワークが構成されます。イメージとしては、下記の図のような形ですね。
異なるネットワークを互いに接続する際は、「ルータ」という機器を使います。ルータの役割はデータを中継することであり、主な機能はIPアドレスを確認してネットワークを適切に誘導する事(ルーティング)です。ルーティングは、IPアドレスと配送ポートの対応を表すルーティングテーブルを元に行われています。そしてパケットの宛先が自分自身かそれ以外かを判断して、処理を実行しています。
上記の説明から分かるように、ルータはインターネット接続に必要な機器です。ただハブは使用せずとも、インターネットに接続する事は可能です。これはハブの役割が、ケーブルで接続された端末が通信を行えるように橋渡しをすることだからです。ルータとハブの見た目は似ているので、混同しないようにそれぞれの機能と役割の違いについて理解しておきましょう!
コンピュータネットワークの接続形態
コンピュータネットワークに情報機器を接続する形態は2つあります。LANケーブルを使って通信する有線LANと、ケーブルを使わずに通信する無線LAN(Wi-Fi)です。まずは有線LANの特徴を見ていきましょう!
<有線LAN>
有線LANを使うと、高速で安定した通信を実現することができます。また無線LANと比較して電波を悪用される危険性が少ないため、セキュリティの面でも無線LANより良いです。ただデメリットとして、複数の機器でケーブルを利用する場合に配線が邪魔になってしまう点が挙げられます。またパソコンなどで作業する場合は、ケーブルの長さを考慮する必要がありますね。
有線LANには接続形態が複数あり、現在一般的に利用されているのは下記の図のようなスター型です。
スター型のネットワークでは、上記の図のように中央にネットワーク機器(ハブ)が1つあります。そして、この機器に複数のデバイスが接続される形となります。スター型の利点は、ネットワーク全体をオフラインにすることなく、デバイスの追加や削除、変更に対応できることです。一方デメリットとしては、中央にあるハブがダウンした場合に、全てのデバイスでネットワーク障害が発生してしまう事が挙げられます。
他には、メッシュ型と呼ばれる接続形態もあります。この形態では、下記の図のようにデバイス同士が相互に接続されています。
メッシュ型は、複数あるデバイスの内どれか1つでネットワーク障害が発生した場合でも、通信を継続できるという点でメリットがあります。ただデバイス同士を相互に接続する必要があるため、ネットワークを構築しようと思うと多くのケーブルが必要になり、手間やコストがかかります。これはメッシュ型の欠点と言えるでしょう。
接続形態は、スター型やメッシュ型の他にもバス型、リング型などがあります。各形態によって特徴が異なりますので、コンピュータネットワークを構築する際は、それぞれの型の特徴を踏まえて検討しましょう!
<無線LAN>
次に、無線LANの特徴についてです。無線LANのメリットは、場所の制約を受けないという点です。有線LANのようにケーブルを必要とせず、移動時にも利用できるので便利ですよね!ただ欠点は、電波の状態が安定せず、通信速度が遅くなり得ることです。無線LANを使っている時に、Webサイトや動画の読み込みが遅いと感じた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。他にも、勝手に回線を使われる、データを盗み見されるなどの危険性があるため、無線LANを利用する際には注意が必要です。
また無線LANでは、5GHz帯と2.4GHz帯の電波を利用しています。5GHz帯は、周波数が高いため、電波は障害物を通りにくくなる性質があります。そのため、同じ周波数帯を使用する機器が少なくなり、他の機器の干渉を受けにくくなります。しかし、逆に障害物に弱いというデメリットもあります。
一方、2.4GHz帯を使う場合、無線キーボードやマウスなど他の機器も同じ周波数帯を利用しているため、干渉を受けやすくなります。また、周波数が低くなり、障害物を通りやすくなることも干渉を受けやすくなる理由の一つです。5GHz帯と2.4GHz帯、どちらの周波数帯を利用するかを選ぶ際は、これらの特徴を参考にして下さい。
まとめ
今回はコンピュータネットワークの分類や構成要素、接続形態について紹介させて頂きました。普段の生活の中で無線LANしか使っていない方は、有線LANについて意外と知らない事もあったのではないでしょうか。次回もまた、情報Ⅰの教科書の中で扱われている内容を取り上げる予定です!記事の更新を楽しみにお待ち下さい。本日も最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました!
参考文献:
黒上晴夫、堀田龍也、村井純、「情報Ⅰ」、日本文教出版株式会社、2022年1月